【今日どう?通信】「自分でやる」と、つながりが生まれる

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私事ですが、9月のシルバーウィークに結婚式を挙げました。「式場ではなく、手作りのウエディングパーティーをしたい」と、茅葺屋根の古民家で、妻と二人でゼロから準備を初め、なんとか無事終えることができました。

場所は、新潟市西蒲区にある福井という集落。

この集落で妻と、他の仲間たちと畑作業と朝ごはんを食べる「まきどき村」というコミュニティに参加していて、朝ごはんを食べるのに古民家「福井旧庄屋佐藤家」を使わせてもらっていました。

実は、今まで一度も結婚式などに使ったことのない佐藤家で「結婚式を挙げたい」と言った時、自治会長さんは「本当に大丈夫か?」と、心配だったそうです。しかし、自治会長や地元の方々に協力いただき、同じく結婚式をしたことなど無い地域の神社を貸していただき、さらに地域の若手がやっている神楽倶楽舞や、地域のお母さん方も手伝ってくれ、手作りの温かい結婚式をすることができました。

その他にも、プランナーさんを入れなかったので、料理も衣装も、ケーキも、お花も、招待状や席次表も、引き菓子も、神主さんも、司会も、バスの手配も、カメラマンも、当日会場運営をしてくれる人など、とにかくゼロから全部、自分たちでお願いしたり、探したり、人伝で紹介いただくなどして、頼んで回りました。
大変でしたが、本当に多くの人に助けてもらいました。そして、何よりもいろんな人とのつながりが生まれました。それは、新しいつながりはもちろん、これまでのつながりが強くなったという両方だったと思います。

準備段階でも、会場設営でも、当日も後片付けも、「結婚式場でやれば、全部やってくれたんだろうなぁ」と思う場面がたくさんありました。「だから式場で結婚式挙げると高いんだな!」「でも、お金払ってでもやってもらいたい!」なんて思ったりもしました。

お金を払うとすごく便利に、そしてスピーディーに物事が進みます。それは、良い面もたくさんありますが、一方で失われる面もあります。

お金を払って人にやってもらうのではなく、「自分でやる」。そうすると、手間は増えますし、できないことがたくさん出てきます。色んな部分で人に助けてもらわなくては、自分一人ではとてもできません。頼んで、やってもらって、教えてもらって……。確かに大変!
ですが、その分つながりも生まれます。

古民家には、披露宴で料理を盛り付けるお皿が足りませんでした。結婚式場では絶対にない事態ですよね(笑) その時は、集落のお母さんが知り合いに声をかけてくれ、無事お皿を借りることができました。結婚式の後、お皿を貸してくれたお宅に、妻と一緒に初めてお礼にお邪魔しました。式場でやっていたら絶対に出会うことがなかった人とつながりが生まれたのです。

また、色んな人に手伝ってもらっているうちに、話が広がり、結婚式に招待していない集落の人達も当日、式の様子をのぞきに来てくれ、後日おめでとうと言ってくれたりもしました。きっと、これからもこの集落で皆さんのお世話になることでしょう。

人付き合いや、つながりは、確かに煩わしい部分もあります。けれど、いつの時代も人と人とのつながりが、物心ともに自分を支えてくれるものです。助けられたり、助けたり。そんな自分の支えとなり、楽しみともなるつながりを作るには、「自分で何かやってみようとする」ことが第一歩なのかもしれません。

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