幸せはがんばって勝ち取るものではなく、愛し許し合うことで得られるもの。「思い出のマーニー」感想

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「思い出のマーニー」をレンタルしてきて妻と見てボロ泣きした。

新生ジブリどんなもんかーとか思い、なかなか見る気になれなかったのですが、いやぁ~まさかこんなにいい作品だったとは。

「私は、私が嫌い」という主人公・杏奈の物語。
もう杏奈の根暗設定がホント共感できて、辛くて・・・。
そしてどう乗り越えていくのか。中途半端な成長物語じゃ嫌だなぁ~と思いながらドキドキして見ていました。

実際に見てみると、
心を閉ざしていた杏奈が最終的に前向きになって終わる、ハッピーエンドの物語。
ただ、杏奈自身は何一つ変わっていない。
がんばったり、才能に気づいたり、成長したとかしない。

「千と千尋の神隠し」は、千尋がさまざまな経験をして元気になる話だし、多くの作品が主人公の成長を描いているようの思う。しかし、「思い出のマーニー」はちょっと違うストーリーだったように感じました。

自分が努力したり、能力に気づいたりしたわけではなく
ただ、「愛」に気づいただけ。
自分が「愛されている(いた)」ことを認めらるようになった。
そして、自分も人を愛せることに気づいた。

それだけで、杏奈を取り巻く世界が変わっていった。

マーニーとも
頼子さんとも
周りの人達とも
「自分が愛されている」ことに気づいたことで、幸せな関係になることができた。
冒頭の杏奈の台詞にある「内側」に入れたのです。

誰もが不安を抱えて生きているから、疑いや、嫉妬や、悲しみが生まれる。けれど不安だからこそ、信じ、愛し、許しあうことが大切。がんばらなきゃ幸せになれないんじゃない。愛しあい許しあえば幸せになれる。「やっぱ愛だよ!」と、恥ずかしいくらい感じられ、優しい気持ちになれる作品でした。

幸せは、がんばって勝ち取るものではなく、愛し許しあえば手に入れられるものかもしれません。

おすすめです。

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