ロシアW杯の終わりと、私の物語の終わり

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2018年7月3日の早朝。日本代表は初めてのベスト8進出をかけベルギー代表と戦い、2-3で負けた。

私の世代の、おそらく最後になるであろうワールドカップが終わった。

試合終了を告げるホイッスルを聞いた瞬間に、想像以上の喪失感に襲われて、驚いた。

私は小学校2年生からサッカーをはじめたサッカー少年だった。
現役は高校まで。サッカー弱小県の長野県の中でも、全国大会にでたこともない、本当にただのサッカー小僧だった。

けれど、地区大会、県大会と戦い、届かなかったその先の全国大会には…
地区選抜、エリア選抜、選ばれなかった県選抜のその先の世代別日本代表には…
自分のはるか先に同世代のすごい選手たちがいて、自分の歩いている道の先は確かに世界に通じていると思っていた。

ワールドユース、北京五輪、そしてワールドカップ。
やっぱり同世代には強い思い入れがあった。
いつの間にか引退する選手も多く、ベテランと呼ばれ、もうトップレベルの世界での残された時間はわずかになってきていた。

活躍していた同世代がステージを去るにつれ、スポーツを見る機会も減っていた。
そして、ロシアワールドカップが、きっと最後と俺たちの世代がトップ選手として望める最後の大会だった。

本田、長友、岡崎、東口。学年は1個下だけど(85年組は軒並み大成しなかったなぁ)知らず知らずのうちに、どこかで若い頃の自分の想いを預けていたんだなぁ。
あとは北京五輪出たのは吉田に香川か。

とにかく、終わってしまった。

自分が何かしたわけではないけれど、ここで何か、大きな何かが終わったんだなぁという気分がする。

少年の頃から心のどこかで想い続けてきた物語。ボールを蹴りはじめた頃の純粋な夢。知った限界。その先で活躍する男たち。

20歳になったときにも、結婚したときも、30歳になったときも、子どもが生まれたときにも感じなかった喪失感。

33歳になろうという今、はじめて感じた喪失感。ひとつの物語が終わったのだと思う。

これからはきっとサッカーを「若い人たちが頑張っている」という目線でしか観れなくなるのだろう。と、しみじみ。
本当にいい試合でした。

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