地方都市である新潟でフリーランスになったわけ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

僕は5年くらいマーケティング会社に就職していて、そこでコンサルティングやリサーチ、執筆、WEBや広告のディレクション、事務全般、営業などビジネス業務全般に関わってきました。
働き始めた時にその会社が創業1年目だったこともあり、サービス開発から内部組織づくりに等の社内プロジェクトにも多くかかわりました。

そんな僕が独立をしたのが2012年の6月だったのですが、もっと仕事がある首都圏に行こうとは思いませんでした。

東京にはきっと仕事はたくさんあるけれど・・・

5年程度だけれども、これまでやってきた自分のスキルセットを見ると、まず都心に行ったほうが仕事はあるんだと思います。
今も新潟で細々と食べているのが現状です。
それでも東京に出ないのにはいくつか理由があります。
その中でも最大の理由は、「もう時間やスキルを売るのは嫌だなー」ということです。

時間やスキルを売らなくて済む収入源を確保したい

以前にブログで「複数の収入源を得るために考えなくてはならない3つの視点」というブログをアップしました。http://karasawayorimitsu.com/post-0-92/
その中で収入の分類を以下のようにまとめています。
 1.時間・スキルを売って得る収入
 2.コンテンツを売って得る収入
 3.ファンコミュニティによる収入

東京に行って得られる仕事の多くが、おそらくスキルや時間を切り売りして得られるものではないかと思っています。
それは僕の今のスキルセットから言えばそうなってしまいます。
僕はそれ以外の道を切り開きたい。そう考えた時に地方にいたほうが可能性があると思ったのです。

地方のほうが目立つ

単純に東京は人が多いので仕事も多いですが、競合も多くいます。
同じ空間の中で尖がっている人は既に大量にいます。
その点地方は、変なことや新しいことをやっている人が少ないです。
なので、地方で変なことやっていたほうが自然と注目が集まります。

コンテンツを売るにしろ、コミュニティによる収益を上げるにしろ、この「注目」というのは非常に重要です。
東京で注目を集めようとしたら全国区になって一人前ですが、ローカルコミュニティの中ならば、その中だけでメジャーになれば、換金するのに十分な注目が集まっているとも言えます。

東京で成立するビジネスは横展開が難しい

もう一つ重要なのが、新しいサービスやビジネスモデルを作った際に、東京で成立するものが地方で必ず成立するとは言えない点です。
有名な例では「オイスターバー」牡蠣ばかり出すバーです。
もちろん「ネットサービスなら場所は関係ない」と言う方もいると思います。

しかし、ネットサービスの競合は世界です。
facebookやAmazonと戦える人などごく一部です。

多くの人が土着のリアルな人間関係の仕事をしていかなくてはいけないのが今後の社会です。
その中で、東京の膨大な人口によって支えられているビジネスモデルは所詮東京でしか成立しないものです。

その点、新潟市の80万人(実質人口50万人程度だろう)で成立するビジネスモデルは全国の様々な場所で成立するはずです。

東京という特殊環境にローカライズしたモデルではない、横展開できるビジネスを生み出すならば地方でやっていたほうが可能性があると感じたのです。

リアルで濃密な人間関係に支えられるビジネスを

「エリート以外の99%はコミュニティが仕事場」(http://toyokeizai.net/articles/-/11602)になるという記事が東洋オンラインにあったように、仕事を取り巻く環境は大きく変わってきています。
本当に大きな、グローバルで戦う人材がいる一方で多くの人が地域などの狭いコミュ二ティの中で仕事をしてくことになると思います。

人と人とのコミュニケーションコストは郵便の発明から始まり、電信電報、電話、FAX、パソコン通信、Eメール、チャット、SNSなどの技術革新によりどんどんと低下しています。

情報伝達コストが下がるということは、情報の差異で利幅を稼ぐということが難しいということです。
しかし、これまでは多くのビジネスがその情報の差異による利ザヤで利益を上げていました。
それが不可能になると、現実空間で人が出会い、関係性を築き、生活していくということ、つまりコミュニティを仕事場にしていくしかありません。

そうなったときには、「特定範囲で「注目」されており、それを「換金するモデル」を持っている」人が最強です。

単純に僕が狙いたいのはそこなのです。

別に新潟でなくてもよかったのですが、5年間新潟で仕事をしてきて、リアルな人間関係が一番濃いところにそのまま留まり、ここでフリーランスとして、コンテンツによる収入やコミュニティによる収入をあげられるよう工夫してやっていこうと思います。

ライター 唐澤 頼充

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。