明日(2/6)、新潟でのゲンロンスクール初中継!によせて

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配信テストとかもろもろ行っております、東浩紀氏がプロデュースする「ゲンロンカフェ」で行われる定期講座「ゲンロンスクール」の中継があすに迫ってまいりました。

 哲学や思想と言うと固く聞こえてしまいますが、
僕が東浩紀氏をすごいなと常常思うのは、思想の世界にとどまらないという点です。

 特に震災後の東氏の活動を見ていると、(といってもそこまで追いきれているわけではありませんが)、
一般意思2.0という本では新しい政治システムの提案を
日本2.0では具体的な憲法改正案を
福島第一原発観光地化計画では原発問題への提案を
「具体的に何をすれば良いのか」を提案し、しかも実際に行動に移していると感じています。

 先日ニコニコ生放送で岡田斗司夫氏と対談した際にも語っていたのですが、
「これからは第二政府をつくるしかないんです。」
という言葉が印象的でした。

現状の政府ではない新しい政府という活動で言えば坂口恭平氏が有名ではありますが、多くの人が「自分たちで何とかするしかない!」という潮流は確かなものになっていると感じています。

 これまでの思想家や社会学者が政治に関わる際の主な活動はロビーングだったそうです。
また、実社会への影響を与える手段も書籍によって概念提起を行い、それを受けた実践者が自分なりにアレンジして活動をしていくという、本人が実践者にならない活動が大半でした。

 そのため、思想や哲学というものは、
世間から見るとどちらかというと「実用性に乏しいもの」と言うレッテルが貼られているように思います。

 しかし、哲学的な考え方というのは実は非常に論理的なものです。
そして実態のないものを扱っているため非常に想像的です。

 その想像力や構想力は間違いなく、これからの未来社会を描く上で大きな武器になります。
それを武器として実践しようとしている第一人者が東浩紀氏のように感じるのです。

 私は、ビジネスの現場に入ってからというもの、基本的には実用書ばかりを読む生活をしてきました。経営学、マーケティング、マネジメント、セールス・・・
これらを読めば読むほど、学べば学ぶほど、
最終的には人間の本質を見つめ直さなければならないという立場に追いやられるのです。
本質的なものを追い求めてこそビジネスの成功もあるように感じました。
つまりは、結局のところ人間の本質とは何か?という哲学的な思想に落ちてくるのです。

 僕はこれまで哲学や思想を体系的に学んだこともないし、
難しい古典を読んだこともありません。
それでも東氏の語る言葉は、社会の本質や人間の原理原則というものを感じさせてくれるものでした。
そして、事実東氏は自身でも経営者という立場でビジネスに関わり、評論家という立場で世の中を分析し、実践者という立場で政治的社会的な活動を具体的におこなっています。

 その根本にあるのは人間の本質を捉えようとこころみる思想にあるのだと思います。そしてその行動はどんな経営者よりもある種の合理性を感じざるを得ません。また、どんな経営者よりも言葉の説得力がある気がしています。

私たちがこれから皆で作り上げていく新しい未来において、いや、いつの時代であれ社会の中心は人間です。
その人間の本質を深く考え、
どのような社会を作っていくのが望ましいのか?
どのようなビジネスを行うのが望ましいのか?
どのような商品・サービスを提供するのが望ましいのか?
どのような人間関係をつくっていくのが望ましいのか?
そういうことをしっかりと考えていくことが大切だと思います。

 僕は、新潟でゲンロンスクールの中継を行おうと決めたのは、思想や哲学の最先端に地方にいながら触れられる機会というのはなかなかない中で、それが学べるチャンスだと考えたからです。そして、そんな思想的なことを語り合える人と新潟で出会いたいと思ったからです。そして、少しでも地域社会にインパクトを与えられる行動を、ここで出会った人たちとできればと考えたからです。

まあ、そんな堅苦しいことは抜きに、興味本位で思想というものに触れて欲しいと思っているので気軽に参加して欲しいなと思います。
僕もこれからゲンロンスクールを通じて学んでいきたいと考えておりますので。

 ということで、いよいよ今週水曜日6日からゲンロンスクールのネット中継が始まります。
6日は思想家・作家の東浩紀さんの講座です。「『一般意思2.0』とその後」というテーマで下記のような内容となります。
《引用ここから》
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講義概要
初回授業は特別ゲストとして清水亮氏をお呼びします!
2011年に出版し大きな反響を呼んだ『一般意志2.0』。しかし(著者から見ると)内容は十分に理解されているとは言いがたく、さまざまな誤解を呼んでいる。また単著にまとめるにあたり、割愛したアイデアも多い。
たとえば、なぜフロイトの精神分析が副題になるほど重要視されているのか、著書の内部ではほとんど説明されていない。ルソーの恋愛観や告白観と社会契約論の関係も記されていない。読みやすさを重視したためだが、しかし本当は、そのような「枝葉末節」こそが、『一般意志2.0』のアイデアの本質を支えていたのである。
というわけで、この講義では、そのような瑕疵を補いつつ、著者の考える人間観、社会観をあらためて整理するとともに、その実践的な含意についても議論したいと思う。受講にあたっては格段の哲学的知識は必要としないが、抽象的思考に取り組もうとする意欲は求める。
『存在論的、郵便的』は思想の本、『動物化するポストモダン』はオタクの本、『一般意志2.0』は政治の本、と分けて考えることはできない、というのがこの講義で示したいことである。
ーーーーーーーーーー
《引用ここまで》

参加希望者の方はお申し込みフォームよりお申し込み手続きをしてください!
【申し込みはこちら】https://sv35.wadax.ne.jp/~pm-factory-com/genronschool/inquiry.html
多くの皆様のご参加をお待ちしております!

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