【高齢社会】 老人に埋もれていく日本

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久しぶりに実家に帰り、両親と祖父母の暮らす生活をゆっくりと眺めていました。
祖母は要介護者であり、私の両親が世話をしています。
地元の様子を聞いていると、老人介護の話題が多く非常に考えさせられた帰省でした。


■長寿は善か悪か?
日本は屈指の長寿社会になった。私の出身の長野県はその中でもトップクラスの長寿県である。今回の帰省で感じたのは、本当に老人が多い事。さらに要介護者が多い事である。高齢者福祉の増加はいつごろから急増したがデータはあさっていないのでわからないが、介護が必要になるまで長寿化したのは90年代とかなのかなと思う。私の母の祖父母(私の曾お爺さん、曾お婆さん)は、母が高校生の時には亡くなっており、介護は行わなかったそうだ。長生きすることは倫理的に考えれば喜ばしい事であるが、人の手を借りて生き続けることははたして善なのだろうか?


■介護、高齢福祉による損失
・介護に向かう労働力
・介護する家族の時間(労働時間、消費時間)
・介護による心労
・子供福祉への投資金額の減少
ドラスティックに考えると、社会的に大きな損失である。私の母もまだ働ける年齢ながら介護のために仕事をやめた。


■長寿社会は経済を回すか?
諏訪中央病院名誉院長蒲田實氏の講演にて蒲田氏が以下のことをおっしゃられていたとか
「老人はお金をかなり貯めている。経済の活性化のためにもお金を使うべきだと思い、在宅訪問時にお金を使うように言ってみる。すると”老後が心配だから・・・”と80歳、90歳の老人が言うんです。」
日本の個人資産の80%近くを持っている老人はお金を使わない。
老人に金を持たせても経済は回らないようだ。


■長寿化は止められない。
とは言え、長生きするなとは言えない。
国は老人にガンガン年金を払い、ガンガン保険料を払っている。
企業は企業年金を老人にガンガン払い、老人福祉施設など産業として発展性が高いと思えない分野にガンガン投資をしてる。
その背景で、日本の経済力は衰え、若者は満足なお金を得られず、少子化は加速していく。
まさに、日本が老人に埋もれていくように感じる。


■他人の高齢者と私の祖父母
私は長寿は悪だと思うし、私は自分で身の回りの管理ができなくなるほど長生きはしたくない。70代で逝けたらいいと思っている。
しかし、同じセリフを私の祖父母には言えない。むしろ長生きしてほしいと思うし、介護されていても元気に過ごして欲しい。家族だけは特別視してしまう非常に複雑で難しい気持ちを抱いた。


からさわ
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