【社会】 311による情報新時代の幕開け

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東日本大震災により被災した多くの皆様に、心よりお見舞い申し上げます。


メディアの在り方やマスメディアの問題についてはインターネットの拡大と共に緩やかな変化が起こっていました。その流れの中、このたびの震災により変わりつつあった日本の情報流通の形態が大きな転換期を迎えたように感じます。


■マスメディアの情報加工の露呈
これまで、新聞テレビに代表されるマスメディアの情報は信頼性の高い情報であると、絶対的な信仰がありました。しかし311という我が国にとって未曽有の天災があったことで、マスメディアが行っている情報の加工が多くの人の目にさらされたように感じます。
これまで、一次情報に接することができる人間は非常に限られていましたが、ユーストリームやニコニコ動画によってこれまで限定されていた記者会見などの様子を一般人が直接目にすることができることが、多くの人に認識されたのではないでしょうか?一次情報に一般人が接触でき、自身の感想や解釈を持った今回、マスメディアの解釈と自身の解釈のかい離を感じた方が多いように思います。テレビや新聞が本当のことを伝えているのか、疑問を持った方が増えたと信じています。
特に東京電力関係のマスメディアの報道は、両者に利害関係があるため一般人には納得のいかない情報提供がマスメディアから垂れ流されていました。
「マスメディアの情報は加工されている。」当たり前のことですが、それに気づいた人が増えた。それがこの311以降の大きな変化だと思います。
また、”ニュース”(最新の情報)の仕入れ先がマスメディアだけではなかったことも大きな変化だと思います。


■ソーシャルメディアの躍進
マスメディア神話に疑問が投げかけられる中、発言権を強めたのはソーシャルメディアでした。今回はtwitterが特に力を発揮しましたが、情報を個人が発信できるyoutubeなどの動画投稿サイトもマスメディアでは見られない現場の真実や、専門家の生の声を一般人に届け続けました。
嘘やデマも発信されたとは言え、新しい情報流通の光を見せたことは間違いないと思います。


■マスメディアの役割はどうなるか?
今回の震災で、情報流通のあり方は、大きな転換期を迎えていると言えます。私たち一般人はソーシャルメディアの発達により情報発信者になれるとともに、膨大な情報の海の中に投げ込まれたと言えます。ネット上の言論統制(?)といった馬鹿げた国の動きもありますが、ソーシャルメディアによる情報量の爆発はますます加速するでしょう。一方で、ソーシャルメディアは万能ではありません。人により必ず情報が偏ったり、裏付けデータのない情報を信じる可能性も高いです。
一次情報や、より地域に密着した情報を得やすいのはソーシャルメディアでしょう。その部分で今後マスメディアが勝つこと、スクープを飛ばすことは難しいと思います。そのような流れはこれまでもありましたが、スクープを重視するあまり捏造やヤラセを行ってしまっているのが現在のマスメディアであるように感じます。
今後のマスメディアの在り方として、一次情報にこだわるのではなく、ソーシャルメディアで関心の高い事象の検証や、専門的見解、より深い解釈の提供などが求められるのではないでしょうか?
それが果たしてマスメディアしかできないか?と問われると何とも言えませんが・・・


■一般人は情報にどう立ち向かうか
双方向性どころかあらゆるところから情報が発信される時代になったことが改めて証明された中、一般人はどのように情報に対じすれば良いのでしょうか?一番重要なのは、「自分で情報を咀嚼する力を付ける」ことです。誰かがAだと言ってもそのまま信じるのではなく、本当にそうか必ず自分の頭で考えるようになることです。情報リテラシー、自分でなぜそうなのか考える力を意識的に付けるとともに、教育面でもそのような力をつけるための施策が必要だと思います。


からさわ
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