ながおか若者会議という長岡市主催の会議に参加している。長岡市民でもないのに。でも、長岡市で働いているしいいよね!と、仕事の関係もあり頑張って私の金色の頭脳に汗をかいて協力している。
さて、ながおか若者会議のプロジェクトのひとつに「若者の居場所づくり」がある。「若者がまちに自分たちの居場所を自分たちで作ったら愛着を持って集まるのではないか?」という行政の仮説のもと、どんなスペースを作るか議論がかわされている。
自分たちだけのオリジナルの居場所づくり。
大いに結構ではないか!
しかし、一方で疑問も残る。
誰かが作った居場所って「部室」って感じで、外の人がぜんぜん入ってこれなさそう。大体そういうスペースって内輪のものになっちゃうものである。
中学校や高校時代の部室を思い浮かべて欲しい。それぞれの代の部員が自分たちの好きなように、居心地の良いように、漫画を揃え、インテリアを揃え、居場所づくりをしてきた。作った本人たちにとっては本当に居心地の良い空間で、ソコで過ごした学生時代はまさに青春の一ページだ。
だが、部室に不特定多数の多くの学生が集うことはない。なんといっても、行きづらい。
そもそも居場所とは「箱」よりも、そこにある「コミュニティ」が大切だ。で、学生時代の部活や、今回のプロジェクトみたいに「コミュニティも作る」ってのは、将来インナーサークル化するのは目に見えている。というか、そもそもコミュニティって基本クローズな性質なのだ。
スタート時にそこに入って行けなければ終わり。途中参加の人は、本当に一握りみたいになるのが目に見えている。
もちろん、それでもいいんだけど、でももっとパブリックなものを作らなきゃ今までとあまり変わらない気もしてしまう。
さて、若者の居場所は本当にまちにないのか?
いや、そもそも長岡にはさまざまな居場所もコミュニティもあると思う。
それは飲食店だったり、ショップだったり、美容室だったり、体育館だったり……
ただ、それが一般的に知られていないだけで、どこかの居酒屋にあるコミュニティや、カフェのコミュニティ、ショップのコミュニティなどいろいろあるはずだ。
そういう、既にまちにある誰かの居場所を、若者向けに「こういう嗜好の人は、ここに来ていいですよ~」と呼びかけて行くほうが、居場所づくりになるのではないかと思う。
例えば、「町の案内人がいる・まちの駅」とか、
子育て世帯に優しい「トキっ子くらぶのサポート店」とか、
ワインに詳しい「ソムリエがいるお店」
みたいに、「若者の相談に乗る先輩がいるお店」「若者コミュニティの活動の場になっているお店」といったような認定登録店を募って、紹介していく。そうやってさまざまなジャンルのコミュニティを紹介し、自分が気になる所に気軽に足を運べるようにする。その方が居場所を確保できる人が増えると思う。
大体私は引きこもり体質で、飲み会とかパーティーとか苦手なのだ。そんなイベントばかりやっているスペースに行きたくない。それよりもどこかのカフェでマンガ好きが集まって、それぞれ勝手に自分の持ってきたマンガを読む会が開かれていたら、そちらに行きたい。そういう店とか、サークルとかを教えてほしい。特に「センゴク」というマンガについて語りたい。明智光秀について語りたい。
おそらく、万人受けする特色のない居場所より、特定のカテゴリに特化された居場所のほうが参加する人は居心地が良いはずだ。
麻雀でも音楽でも、スポーツでも、アウトドアでも、アルビレックスでも、パーティーでも、釣りでも、なんでもいい。
いろんな趣味嗜好の受入れ場所が、街中に今も隠れてあるはずだ。
そんな、街中にあるさまざまな若者の居場所をオープンにするプロジェクトを私はやってみたい。