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新潟やさいじく(6月21日)に参加しました


新潟の野菜ソムリエ山岸さん(@irodorieye)が企画していらっしゃる「新潟やさいじく」に初参加してきました。

やさいじくは、「なぜ、新潟の野菜はおいしいのか?」語れるベジタブルスピーカーにあなたもなれる!をキャッチコピーに、
新潟の農業、野菜に携わる「じく」になる人材を育成し、仕事を生む本気の塾。です。

参加者は農家から主婦まで幅広く、いろいろな人がいて面白い会になっていました。

1時間目「有機野菜の嘘、ホント」

1つめのセッションは野菜ソムリエの木村さんが「有機野菜の嘘、ホント」というテーマで語ってくださいました。
木村さんは有機野菜を信仰しているわけではなく、農薬、化学肥料に対しても否定的ではないそうです。
というのも、日本の野菜を全て有機で作ると、取れる量は2~3割になってしまい、そうなると値段がバカみたいに高くなってしまうからだそうです。
そもそも、日本の有機野菜のシェアは0.16%しかなく、だからレストランの有機野菜表記はほとんど嘘!!らしいです。

そして、以下のような有機野菜の嘘を教えていただきました。
・有機野菜の方が美味しいのは嘘
日経レストランに普通の栽培(慣行栽培)と有機野菜を目隠しでシェフにどちらが美味しいかテストさせたら慣行栽培されたものの方が美味しいと選ばれた。
どちらが美味しいとは一概には言えない。
・虫がついてるから安全というのは嘘
有機野菜でもいい野菜は虫はつかない。付くのは中途半端な野菜。
・変な形の野菜が美味しいというのは嘘
形が綺麗なものの方が美味しい。人間と同じで健康優良児は形も綺麗で虫歯もない!
・ゼロリスクの食べ物はこの世にない
塩は体に必要だが、食べ過ぎれば毒。農薬の使用の有無よりは鮮度や、信頼できる農家かどうかを選んだ方が良い。ヨーロッパの調査では、死ぬリスクは、タバコは1/200、飲酒1/250、農薬1/10000。
・有機野菜は農薬を使っていないというのは嘘
有機野菜農家でも隣の農家が農薬を大量に使っている可能性がある。影響はあるはずだがそれでも有機野菜として出荷される。
有機野菜は使っていい農薬が20~30ある。使用回数にも制限がない。

また、合わせておいしい野菜の選び方も教えていただき非常に参考になりました。

2時間目「トマトの美味しい秘密」曽我農園 曽我新一さん

2つめのセッションはインタビュアーにヒーロズファームの高澤さんを迎え、野菜ソムリエサミットで大賞2部門で受賞した曽我農園さん(http://sogafarm.main.jp/)のトマトについてお話をお聞きしました。
曽我さんは、2006年から就農され、情報発信を続けたことでファンを増やし、超高付加価値のトマトを作られていることで有名です。
本も執筆されていたそうです。

インタビュー内容は全て文字起こししているのですがここでは割愛。
(希望者にはテキストデータをお譲り致します)
印象的だったのは、トマトそのものだけではなく、自分をキャラクター化することでただの高付加価値ではなく超高付加価値というポジショニングを取られたことでした。
そのキャラで一番刺さったのは曽我さん自身がトマトが嫌いで自分の作ったトマトを食べたことがないというストーリー!
一見嘘のようですが・・・どうなんでしょう?(笑)
それでも、自分が食べられないからお客さんの反応だけを参考にして作ってきた自己満足ではないトマトというのはインパクトがありました。

実際にトマトを持ってきていただいて食べさせていただいたのですが、ため息が出るほど美味しいトマトでした。

3時間目 ワークショップ

最後のセッションは野菜ソムリエの山岸さんファシリテーションの元、4人ひと組みになり、ワークセッション。
農産物の価値についてをベースに議論を行いました。
どのような体験を消費者が持つことで、農業の価値理解と同時に十分なお金を払ってくれるのか?を議論しました。

なかなか難しいテーマでしたがさまざまな意見が飛び出しました。
例により発表内容は割愛させていただきます。(こちらもテキストデータありますので希望者にはお送りいたします。)

思った以上に、いろいろなクラスターの人が真剣に農業のことを考えているとしれたのは良かったです。
高付加価値化は戦略の一つですので、もちろん逆のコストリーダーシップを取ることもできると思いますので、すべての農家が高付加価値を目指さなければならないというわけではないので、このセッションの議論が全てではないですが皆で農業について真剣に考えるという意味では非常に充実した時間を過ごせました。

やさいじくに出て

今回で3回目のやさいじくは、参加者が増えてきたこともあり会場を大きな会場に移して開催されました。
この会に20名以上の方が集まっており、農業、ひいては地域を豊かにしていくという意識を持っている人がこれだけいるのかと体感できました。
今後は、こども向けや、主婦向けなど様々な展開をやってくれそうな気がしたので、今後の展開を楽しみにしています!
個人的には今まで食べたことのなかった曽我農園さんのトマトを、曽我さんの顔を見ながら、こだわりを聞きながら食べられたことが一番嬉しかったです。

山岸さん、今後とも継続開催頑張ってください!!

からさわ

ソーシャルメディアで変わったことと、これからの私たち


ソーシャルメディアの普及に伴い、大きく変わった点として、
 ①既存の人間関係が直接会わなくても維持できるようになった。
 ②新しい人間関係が直接会わなくても拡大できるようになった。
 ③これまで会えなかった人に直接会えるようになった。
以上の3点があると思います。
それぞれを解説してみます。

既存の人間関係が直接会わなくても維持できるようになった

Facebookなどやり始めた方が最初に言うのは高校時代や中学時代の友だちとつながった!懐かしいというセリフだとお感じの方は多いのではないでしょうか?
これまで年に1回の年賀状や、数年に1回の同窓会などでしか会えなかった人とも互いの近況がタイムリーにつながるのがソーシャルメディアの大きな効用のひとつです。
twitterやfacebookをやっていない人と話すときは前提となる話題から話さねばならず、めんどくさいということを言う人が増えています。

新しい人間関係が直接会わなくても拡大できるようになった

特にtwitterでは直接お会いしたことのない人ともつながり、ネット上で交流を図ることができます。
私も、ここ2年くらいでネット上だけの知り合いが増えてきました。
特に興味ある人をフォローし、定期的にメンションを飛ばしたりしていたらいつの間にか自分にも興味を持ってもらえたという関係の方が増えてきたように思います。
うまくソーシャルメディアを使いこなせば、個人が不特定多数に情報発信できるメディアとして機能することができます。

これまで会えなかった人に直接会えるようになった

Facebookやtwitter、コーヒーミーティングなどを使えば、会いたいと思っていた人に直接会えるハードルが非常に低くなっています。
私も、別にすごい人と言うわけではないですが、たまに大学生や社会人の人などがブログやtwitterを見て会いたいと声をかけていただけることが増えました。
そういう方とはなるべくお会いさせていただくようにしています。
また、私からはあまりアポを取らないのですが、会いたいと思っている人が参加するイベントなどに参加するようにして、直接お話させてただいています。
このようなつながり方で、仕事につながったケースも、一緒にプロジェクトを始めたケースもあるので、「直接会える」可能性が広がるというソーシャルメディアの特徴は個人的には一番重要だなと思います。

ソーシャルメディアを活用する条件

このようなソーシャルメディアの特徴を最大限に生かすためには、WEB上でしっかりと自分がどういう人物なのかということを表明しておくことが必要です。
どこか共感することや、面白いと思わせることがなくては、「こいつと会ってみよう」とは思いません。
それを踏まえて私がソーシャルメディア経由で会ってみたいと思う人の条件は、
 ①コンテンツが面白い
 ②伝播力がある
 ③キャラクターが面白い
という3点です。
このうちどれかが条件を満たしていれば、会いたいと思います。
ソーシャルメディアを活用する上でのゴールはやはり、直接会いたい人物であると思われ、実際に会うことだと思います。
そのためには、これらをどうソーシャルメディア上で発信していくのかが、これからの時代のコミュニケーション力とも言えそうです。

これからの私たち

これからの私たちの生活や、ビジネスはソーシャルメディアなしでは上手く回らなくなってくると思います。
そういう背景を踏まえると、これまでのコミュニケーション力とは違った力を求められるようになります。
これまでは特定の閉じたコミュニティ内でのコミュニケーション力が求められてきました。
それは、社内政治や地域内での地位確立などです。
しかし、これからはもっと開かれた不特定多数のコミュニティをどう維持していくのか?どう発展させていくのかという視点が重要です。
正に、ストロングタイではなく、ウィークタイの中でどのように振舞うのかということです。
ウィークタイの中での人間関係はよりビジネスライクになるような気がしています。
メリットがあれば付き合うし、メリットがなければお互い干渉しないといった関係性です。
そのため、今後はより自分が他人にどのような価値を提供できるのか?ということをひとりひとりがより意識していく必要があるのではないかと思います。
これからの私たちは、より自分なりの個性を見つけていかなければならない困難でも楽しい時代に突入しようとしているのかもしれません。

からさわ

世の中を理解したければまずは「やる夫」に学べ!


みなさんは「やる夫」をご存知でしょうか?

やる夫(やるお)とは、インターネット上の巨大電子掲示板群・2ちゃんねるで考案されたAA(アスキーアート)によるキャラクターである。(wikipediaより)
詳細が気になる方はwikiで見て下さい。

で、このキャラクターが語る形式で世の中の様々なことを解説しているスレッドが乱立してるのがやる夫シリーズです。

一般の人にはあまり見向きされていないやる夫シリーズですが、実は掲載内容のレベルが非常に高い記事があります。

私がこれらの記事を読むようになったのは、まとめサイトで見つけた、多分サブプライムローン問題のころだと思います。

やる夫で学ぶサブプライム問題
1:http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-646.html
2:http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-647.html

これを読んで、「むむ!普通の本や雑誌、テレビよりずっとわかりやすいじゃねーか!!」と驚いたのを記憶しています。

以降、結構いろいろなやる夫スレをまとめサイトにて読むようになりました。
好きな記事はこれ、

やる夫が儲けるようです
1:http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-1762.html
2:http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-1772.html
3:http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-1780.html
お金の概念を解説しているのですがめちゃくちゃ面白い。

やる夫が「資本論」を読み始めたようです
1:http://yaruomatome.blog10.fc2.com/blog-entry-252.html
2:http://yaruomatome.blog10.fc2.com/blog-entry-265.html
3:http://yaruomatome.blog10.fc2.com/blog-entry-394.html
途中で終わっちゃってますが、マルクスの資本論がクソわかりやすく解説されています。

個人的に政治経済やビジネスの話が好きなので、そういうのを好みますが、理系話から文系話、モテる話やアニメの話、歴史の話などなど非常に多様なジャンルの記事があります。
是非、興味がありそうな記事を見ていただきたいなーと思います。

やる夫スレのわかりやすさの秘密は、
 ①対話形式であること
 ②知っているアニメや漫画のキャラが多数出演すること
 ③読んでいる他の人の反応が分かること
の3点あると思います。

それに加え、作り手がホント賢い!
難しいことをわからない人向けにわかりやすく加工して伝えるという行為は非常に手間や試行錯誤が必要ですが、教科書や雑誌、本を読むよりも断然分かりやすく作っているのは驚異的です。

世の中を理解したければ、下手な本よりもやる夫スレをまず読む。
個人的には知識を増やすにはものすごい効率的な勉強方法だと思います。

※アニメキャラを知っていると学びが間違いなく深まります。みなさんもアニメオタクになりましょう。

からさわ

新潟ビジネス読書会ワークショップに課題本を読まずに参加してきた


本日は、新潟市で行われている新潟ビジネス読書会のスペシャル会であるワークショップに参加してきました。
新潟ビジネス読書会(NBRC)は、毎回1冊のビジネス書を課題本として取り上げ、意見などを述べ合う会です。

本を軸に、異業種のひとたちのゆるやかな「つながり」をつくるとともに、意見交換・議論を通じて「聴く」「説明する」といったスキルを身につけることを目的としているという素晴らしい会です。

今回はワークショップということで、ほんぽーと中央図書館と共同で開催し、20名以上の参加者が集まりました。

Session1 参加者によるおすすめビジネス書のプレゼンテーション

まずは参加者は3つのグループにわかれ、ファシリテーターの元、参加者がそれぞれ3分間おすすめのビジネス本を3分間で紹介するというセッションです。
常連参加の樗澤さんよりプレゼンテーションのお手本を見せていただきました!
デール・カーネギー 「人を動かす」

(プレゼン)
相手のことを考えて行動するようにということ内容の本。
心に残ったのは人を動かす3原則のひとつ「盗人にも五分の理を認めよ」という言葉。
犯罪者であっても正義(思惑)を持って行動しているのだから、まず人を動かすにあたっては、相手の正義・思惑を認めることから始めようというところが印象的だったとの紹介でした。

せっかくなので、私のグループでの皆さんのプレゼン本と紹介内容を掲載いたします。

図書館の司書さん
「経営戦略の教科書」遠藤功

(プレゼン)
NBRCの課題本でした。
もともと経営戦略とは何かわからなかったけれど、非常に面白かった。
経営戦略の講義を書き起こしたもので、経営戦略の何たるかが非常にわかりやすく書かれていました。
企業の目的は顧客が求める価値創造。
経営戦略とは企業が作り出す価値を特定すること。
面白かったのはケーススタディが書かれていて面白かったです。
もう一つよかったのは経営戦略が身近に感じられたこと。
この本を読んで現場レベルまで経営戦略を理解して行動することが重要だと感じ、これまで現場の自分は関係ないと思っていた考えが変わりました。
経営戦略がとっつきにくい、という方にもおすすめの一冊です。

建設業の社員さん(24歳)
「あなたが上司から求められているシンプルな50のこと」濱田秀彦

(プレゼン)
見開き1頁で1テーマを説明している、空き時間などのも読みやすい本です。
上司が部下に思っていること、部下が上司に思っていることのギャップを感じ、様々な聞き取り

意調査を経て書き上げた本だそうです。
個人的にも、毎回プロジェクトベースでチームが変わるので上司によって要求されることがこと

なり非常に困っていました。
その中で、この本を読んで感じ、経験を踏まえて、一番の問題は相手への思い込みであると思います。
解決方法は相手のことを考えて話し合うしかない。
その中で、思い込みや既成概念を押し付けたりせず、一個人対一個人としてすり合わせを行い、相手を好きになる必要があると思います。
そのためには相手の良いところを見つけることが重要。そして学び取れることをひとつでも見つけれれれば相手の言葉もすんなりと受け入れられると思いました。

中小企業診断士 土田正憲さん
「プロの知的生産術」内田和成

(プレゼン)
内田和成氏はボストンコンサルティンググループの日本代表をしたバックボーンを持っている方です。
おすすめする理由は、ズバリ役に立つからです。
ポイントは4つで、
1つは情報過多時代に差をつける情報活用方法が載っていること、情報が誰でも取り出せる時代に、情報の集め方と整理の仕方ではなくアウトプットとしてどう活かしていくかにフォーカスしている点。
2つめは、現場の情報の大切さを改めて感じさせてくれた。一次情報が重要。現場に行くことが大切だということ。
3つめは、20の引き出しを作る点。効果的なインプットの方法にも触れている。  
最後は、ガジェットについての言及がある点です。自分もガジェットが好きなのでオススメですが、それが載っている分本の寿命が身近くなりそうなのが心配です。

製造業の設計の方(社会人2年目)
「減らす技術」レオ・バボータ

(プレゼン)
やることを減らして特定の部分にフォーカスして力を投入して効率良くやろうという本です。
きっかけは職場の先輩たちがダラダラ長時間残業しているのを見て、それは嫌だと思い手に取りました。
この本は、仕事以外にも趣味や、健康などの私生活にも言及しており、人生全体を考えるということを提唱しています。
実際にやってみてうまく行く部分といかない部分がありますが、今後立場が上がっていったり、起業した際には活かせると思います。10やりやいことがある際に3つに絞ってそこに集中するための方法が記載されています。

元銀行員、現公務員の方
「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」G.K.ウォード

(プレゼン)
30通どの手紙にも息子への愛が感じられ、ビジネス書にもかかわらず小説
不特定多数の方だけではなく、特定の方に向けられたものが外に出たという珍しい本だと感じました。
読書の価値という章が印象的で、特に他人の経験を学ぶという点共感しました。
ビジネス書は正に他人の経験が書いてあるものだと思いますので、どんどんと経験したいと思います。

ちなみに私は何も準備していなかったので、読みかけのリーンスタートアップを紹介しました。

各グループの中で、一つ読みたい本を選ぶというイベントがありました。
このグループではどの本が選ばれたと思いますか?

Session2 課題本「聞く力~心をひらく35のヒント~」をテーマとしたディスカッション

次のセッションではグループを変更、4名の少人数グループで、課題本「聞く力」阿川佐和子を

取り上げ、下記のお題でディスカッションを行いました。
お題 1
あなたの仕事におけるコミュニケーションは、文書技術と会話技術のうち、どちらを使う場合が多いですか?
各手段を使う場合のメリット・デメリットも挙げてください。 また一連のコミュニケーションの中で、あなたの得意なこと・苦手なことは何ですか?
お題 2
あなたが真剣に他人の話を聞こうとする時、どのような点に気を使って話を聞きますか?
また課題本を読んで「聞く力」について新たに気付いたこと、今後活かせそうなことはありますか?

このお題を元に議論は活発化!
コミュニケーションや、「聞く」ことについて本の内容や、実体験を元に意見が出ました。
このセッションでは途中でグループを変更するタイミングがあり参加者のほとんどとお話することができました。

参加者のみなさまの工夫が聞け、非常に勉強になりました。

終わりに・・・

NBRCは立ち上げから参加させていただいているのですが、本当に良い会だと思います。
個人的には同じ本を読んできても、人や立場によって全く違う感想や意見が出るという点です。
新しい価値観に触れるというのは何よりも学びになるように感じます。
また、話すことを前提に読むことで、読書する際の意識もどこか変わります。
NBRCでは、「インプットの読書ではなくアウトプットの読書が重要です。」と述べていますが正にそのとおりだと実感することができるのでオススメです。

最後に各グループで一冊選ばれた本が紹介されました。

「図で考えると全てまとまる」村井瑞枝
 
図で考えると整理できる、スピードが上がる、伝わりやすというメリットがある、おすすめの本です。

「今すぐ書く文章法」??タイトル聞き取れませんでした・・・
コラムニストの書いた読みやすい文書法の本です。

次回の開催日や課題本はNBRCのWEBサイトで情報発信中ですので、ご興味ある方は是非ご参加ください!
https://sites.google.com/site/hpnbrc/

次回のお題本「えげつないマネジメント」

からさわ

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」を実践するということ

初代ドイツ帝国宰相オットー・フィン・ビスマルクの有名な言葉に「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があります。
wikiに載っていた直訳だと「愚者だけが自分の経験から学ぶと信じている。私はむしろ、最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験から学ぶのを好む。(直訳)」らしいです。

この言葉が誤解されがちなのは、ひとつめのパターンとして「歴史教育が大事」と解釈する方がいること。
直訳を読めばわかるとおり、失敗や誤りを避けるために歴史(=他人の経験)から学ぶということですので、歴史教育が重要ということではありません。
ふたつめのパターンとして「経験しなくても情報仕入れればOK、知ってればOK」と解釈する方がいること。
俗に言う頭でっかちと呼ばれる人がこれにあたります。

個人的に最近、経験を軽視する人が増えてきているように思います。
特にインターネットの普及で他人の経験のシェアが活発化したことで、「わざわざやってみなくても知っているからいいよ」といった頭でっかちな人が増えているように思います。
一見、ビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」に近いような気がしますが、これは違うんじゃないかなと思います。

知識と知恵の違い

知識と知恵は違うという話はいろいろなところで聞くと思いますが、具体的にどう違うのでしょうか?
辞書によると、
知識(=知ること。認識・理解すること。また、ある事柄などについて、知っている内容。)
知恵(=物事の道理を判断し処理していく心の働き。物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力。)
だそうです。
簡単に解釈すれば、知識はしっていることで、知恵はできることかなと。
生きていく上でどちらがより重要かと聞かれたら大半の方が「知恵」を選ぶのではないでしょうか?
そして、知恵というものは経験を重ねなければ身につきません。
ここで、ビスマルクの言葉に戻ると、「歴史を学んで知識を養うより、いろいろ経験したほうが知恵が身につくんじゃないの?」と疑問が湧いてきます。

経験こそ至高の学びである

「知恵」を身につけるには、経験を積むことが不可欠です。
むしろ経験でしか知恵を学ぶことはできないと言えるのではないでしょうか?
いくら知識を溜め込んだところで、それを活用することができなければ意味がありません。
ですので、ビスマルクの言う愚者と賢者のどちらにしても、経験からしか知恵を身につけることはできないはずです。
行動をすること、そして経験を積むことを軽視していては本当の学びは得られないと心得るべきでしょう。

知識を持っていることで経験からの学びが効率良くなる

では愚者と賢者の違いはなんなのでしょうか?
それはズバリ経験から学べることの量や効率ではないでしょうか。
経験を積む前に一定量の知識を持っていることで、無駄な行動が減る、失敗を避けられる、成功する確率が上がるといったメリットがあります。
なにも考えずに行動して、その経験から学ぶよりも、
ある歴史(=他人の経験)に基づいて行動して、その経験(結果)から学ぶ方が、回り道をしなくて済むはずです。
つまり、とりあえずやってみて学ぶよりも、こうなるであろうからやってみて学ぶ、方が経験からの学びが効率よくなるのです。

仮説を持って行動する

つまりは、歴史に学ぶ賢者とは、歴史に基づき行動をするにあたっての仮説を立てているからこそ多くを学ぶことができます。
PDCAサイクルという言葉がありますが、経験を積むにあたっても必ず計画(仮説)⇒実行⇒検証⇒改善を繰り返すことで個人でも学びの量は膨大になるのです。
それをやるか、やらないかだけで「賢者」と「愚者」と言われるほどに大きな差がついてしまうのです。
仮説を持って行動するためには、①こうなるであろうという考えを持つ、②それを確かめるためには何を指標とすれば良いのか、という2点を明確にすることが重要です。
①についてはやはり歴史(=他人の経験)を元にしなければなかなか取り掛かれないでしょう。
また、特に検証指標を持っている人はあまり多いとは言えません。
何を持ってよかったのか、悪かったのかを明確にする基準を常に考えながら行動に取り掛からなければ、感覚でしか成果を図ることができません。
そうして成果を見ながら改善を積み重ねていくことで、他の人よりも一歩でも二歩でも先に進むことが出来るはずです。

是非、みなさまも、歴史に学び仮説を立て行動をしているかどうか振り替えてみてはいかがでしょうか?

からさわ

「ジャンプでマンガを連載したいベトナム人の少年」に何と声をかけますか?


こんばんは。からさわです。
タイトルの「ジャンプで連載したいベトナム人の少年」に何と声をかけますか?というのは5月19日に新潟ソーシャルメディアクラブにゲスト参加していただいたBeatroboの浅枝大志さんが講演の中で問いかけてくれた質問です。

「とりあえずまずは日本(東京)に来い!」とアドバイスするのではないでしょうか?
これは、現在シリコンバレーに憧れる日本人にも同じことが言えるというのが浅枝さんの考えでした。
世界最先端のことをしたければ世界最先端の場所に行けということです。

この話を聞いてガーンと頭を殴られた気持ちになりました。

地方都市で何を思う?

私は、地方都市である新潟市に居住しています。
政令指定都市であるものの日本国内でも特別大きな都市ではありません。
ここ新潟を活性化させたいというのが私の目標のひとつです。
そういう方は非常に多いと思います。
しかし、地域を活性化させると言っても、何をもって活性化と言えるのでしょうか?
経済発展?人口増加?収入の増加?
これらはどれも東京の劣化コピーを目指すと言っているような気がしてしまいます。
リトルトーキョーを作りたいのであれば東京に行けよ!
浅枝さんの言葉は地方都市で夢見る我々に現実を見せてくれるような言葉だったように思います。(実際に飲み会の席で浅枝さんとそのような話をさせていただきました。)

最先端の地にこそ全てが集まる

そもそも世の中を大きく変える動きは特定の場所を中心に起こっています。
近年では金融のウォール街、ITのシリコンバレー。
また、自動車のデトロイト、宇宙開発のヒューストン、野球のメジャーリーグ、サッカーのヨーロッパなどなど
限りある人やモノ、情報を有効活用するのであれば、やはり集中投下するのが望ましいのです。
そういう意味では既に各ジャンルの中心地として確立した地域を、さらいもう一拠点作るなど効率が低下するなどの悪影響意外ありません。
第2のシリコンバレーを日本に、ましては地方に生み出すなど望むべくもありません。

私たちが日本の地方都市でなすべきことは何か?

浅枝さんのシリコンバレーでの話では、シリコンバレーで立ち上がっているスタートアップやWebサービスは日本全体のものよりも圧倒的に数が多いそうです。
日の目をみる者はひと握りで大半がマネタイズできずに消えていくとの話でした。
裾野が広い分、世界を変えるような優れたサービスが生まれてくるのでしょう。

では近年衰退傾向にある日本の、さらに地方に住む我々は何を目指して日々励めば良いのでしょうか?
日本の地方都市が最先端になりうる可能性はあるのでしょうか?
私も日々悩んでいます。

ひとつ回答があるとすれば、社会問題でしょうか?
少子高齢化による社会問題というものが、人類歴史上初めて経験するのが日本だと言われています。
当然、東京よりも地方の方がその進度は早い。
そういった意味では将来全人類が迎えるであろう社会問題の最先端が日本の地方だと言えるかもしれませんね。
これらを解決するモデルを生み出すということが地方都市でなすべきことのひとつかもしれないと感じています。

それ以外にも地方だからこそ出来ることというのはあるかもしれません。
地方に住むものとして、他地域の後追いではなく世界最先端だと胸を張れるものを見つけていきたいですね。

からさわ

新潟ソーシャルメディアクラブ10回に初参加レポート #nsmc

本日は初めて新潟ソーシャルメディアクラブ(NSMC)に参加しました。

NSMCは、新潟でソーシャルメディアに関心を持つユーザーのためのコミュニティで、リアルイベントや、新潟フォトウォーク等のイベントを定期的に開催している集まりです。
詳しくはこちら:http://nsmc.tv/

今回のイベントではゲストに、Beatrobo CEOファウンダーの浅枝大志さん(@asaeda)をお招きして開催されました。

浅枝大志さんのスピーチ

浅枝さんは学生時代に起業され、その後も起業家として活動されている83年生まれの期待の星です。
2011年12月に自分の好きな音楽のプレイリストを友だちと共有し合うサービス「Beatrobo」(https://www.beatrobo.com/)をローンチ。
今年4月におよそ5,000万円の資金調達を成功させてニュースになりました。

今回は米国でBeatroboを会社登記しましたが、これが3社目の起業。この若さで驚きです!
1回目の企業は学生時代の秋葉原。
オタクがモテないのはダサいせいだという思いの下、オタクをオシャレにするプロジェクトを始めることをきっかけに起業。
メイド美容室をオープンし大ヒット!
当時、浅枝さんはトップではなく役員という立場でだったそうですが、浅枝さんが経営を離れた今も人気店として秋葉原でガッツリ商売しているそうです。

2回目の起業はセカンドライフのネットブームを受けて株式会社メルティングドッツを設立。
セカンドライフをビジネスにした日本初の会社ということで一躍注目を浴びました。
その後、セカンドライフがあのような感じになったことで、次にブラウザー上にアバターを表示するサービス「Weblin」を、ドイツの会社と提携してスタート。
しかし、2008年にリーマンショックがあり、ドイツの会社が倒産しサービス終了。
次にmixiがつまらないので、社会人という建前コミュニティのSNSサービス「ケイレキ.jp」(http://keireki.jp/)をスタート。
さらにソーシャルゲームの決済サービス「Playspan」(http://www.playspan.com/)、世界の決済システムをプラットフォーム化するサービスで、2011年にクレジットカードVISAに買収された。

このように世の中に鋭い切り口で新しいサービスやビジネスを提供してきた浅枝さんですが、これまでのビジネスをこう振り返っていました。
セカンドライフのビジネスは所詮タイムマシンビジネスであり、さらにプラットフォーム依存が高すぎた。
Weblinは、ドイツの会社に依存しており独り立ちではなかった。
ケイレキ.jpは・・・何て言ってたか忘れました。
Playspanは成功と言えるサービスだった。

これらのを踏まえ、浅枝さんは、「アメリカや海外からサービスを持ってくるというのはもう嫌だ。日本発のサービスを開発したい。」と思うようになったそうです。
そこで今回、3回目の起業として日本初の音楽サービス「Beatrobo」をスタートさせました。

これはCDの貸し借りをウェブ上で行えるような、受身の人のための音楽発見サービスだそうです。
ポイントはWeb上だけでなく、リアルガジェットを使って、「WebApp」(PC)、「Mobile」(携帯端末)、「Gadget」(リアル)の3つでサービスを展開する点です。

噂のリアルガジェット。携帯端末に差し込むことでプレイリストを自動で取り込みます。

クラウド上のプレイリストをクラウドでも、ガジェットからでも落とすことができるという点が評価され5,000万円の資金調達に成功しました。

といった概要のあと質疑応答もありながら、浅枝さんの鋭い考え方や意見をお聴きすることができました。
まとめるのがめんどくさくなってきたので、メモのまま掲載します。
・ロボットにした理由は、アバターだと自分の分身であるので再現性が求められるが、ロボットだとペットに近い感覚で勝手に動き回っても許されるかなという感覚から。
・ジャンプで連載したいベトナム人の少年と、シリコンバレーで活躍したい日本人のマインドは同じなのではないか?うじうじしてないでまずはその場所に行け!
・フェイスブックの当たり前度はアメリカでは完成されている。Facebookをやっていない人は詐欺師ではないのでは?と思われるくらい。
・ユーザーを広げるのは英語圏ではあるが、収益性を高めるには日本という市場は魅力。将来的には狭い圏内にお金が集まっている日本は収益の柱になると思う。
・最近伸びているのはものが蓄積されているストック型のサービス。フロー型の場だけのサービスは注目が集まっているうちは良いが飽きられたらそれで終になってしまう。
・いくらWebが発達してきても人と合う、リアルで会うことには勝てないので、このサービスを楽しむのはリアルで会ったときにどれだけ面白がれるサービスになるのではないか。「結果出会い系」サービスが流行る!ビートロボも結果出会い系を目指す。
・趣味と友達や職場など全てのコミュニティが一緒になっているサービスはあまりうまくいかないのではないかと思う。今後は友達を選別できるようなサービスが活発化していくのではないのか。ベースはFacebookであり、他のサービスを使い分けていくような利用形態になりそう。
・Beatroboは音楽を売るためのサービスではない。音楽を売るのは既存のレーベルに任せ、コミュニケーションの場をつくること。それにより新しい市場を創造してマネタイズしていくことが目標。
・創業メンバーは、もともと土曜日プロジェクトとしてプログラムを組んでいる中で、そういうのに付き合ってくれるメンバーでスタートした。創業メンバーは24時間一緒に居ても耐えられる人たちのメンバーであるかどうか?が問題。そういう人でない人は社員として、付き合っていくのが良いと思う。

といった感じでした。
そんな浅枝さんですが、13歳くらいまでアメリカ育ちで、日本人としてのアイデンティティを保つのがすごく大変だったそうです。
アメリカ人か日本人になるかを選ぶことができる立場だった中で、「任天堂」が日本の会社と知り、「日本スゲー!」と思い、日本人であるということを誇りを感じたそうです。
それをきっかけに、日本人としてのアイデンティティを感じてもらえるサービスを生み出したいという想いからビジネスを行なっているとのことでした。

頭の回転も早く、知識も豊富で、行動力もあるホンモノに直接会い、お話出来たことがとても嬉しかったです。
ビートロボが、本格稼働、収益化するのを楽しみにしております!

その後はライトニングトーク

ゲストのスピーチの後は5分間のLTがありました。
プレゼンターは2人で下記のようなプレゼンを聞くことができました。

・ギークハウス新潟

川辺さん
ギークハウスとはエンジニアやクリエーターなどネット関係の人や、twitter、Facebookが生活の一部のになっている人のためのコンセプトシェアハウス。
ハッカソンや勉強会、交流、情報交換の場としての利用をして欲しい。
ニートを育成したい。
イベントで無限カレーというイベントをやったら100人来た。
今後はさらにイベント開催、他地方進出、wifi電源カフェを作りたい。

・LTの有用性のやり方 LTプロデュース

野村さん
新潟のお店や人のファンクラブを勝手に作ってしまおうという企画をスタートします!

1分間ライトニングトーク+プレゼント大会

その後は飛び入りの1分間LTタイムで
CSSNightniigataの清水さん、新潟グラムの剣持さん、新潟のアイドルユニット「RYUTist」のプロデューサーの小林さん、新潟にコワーキングスペースを8月にオープン予定の私からさわ、レルヒさんのカードをお持ちになった倉又さん、セルフブランディングをサポートする池さんと中村さん、などがそれぞれトークしました。

そんなこんなで、料理も出て、お酒も出て、すごい人も来て、新潟でがんばってる人も来てといった盛りだくさんのイベントでした。
イベントの空気が独特で、活気があり初参加でもとても楽しい時間を過ごすことができ、2次会まで参加させていただきました。(手持ち資金がなくなったため三次会は断念・・・)

今日の出会いを大切に、私も頑張りたいと思います。
お世話になったみなさんありがとうございました。

プレゼントとして着てきたビートロボパーカーを剥ぎ取られ、代わりにイタリアンTシャツで新潟のソウルフード「イタリアン」を食べる浅枝さん

からさわ

ウィーク・タイの維持拡大こそがソーシャルキャピタルの形成となる


ソーシャルメディアや個人メディアが発展している中で、「ソーシャルキャピタル(社会関係資本)」を充実させることが重要視されています。
ソーシャルキャピタルとは簡単に言うと人々が持つ信頼関係や人間関係のことです。

Facebookやtwitterの普及により、リアル世界での人間関係をデジタル空間で維持することが可能になりました。
人の人生とは社交の体験が大半を占めています。
その社交の世界がデジタル空間へ広がったことで私たちの人生は大きな変革を迎えていると言う話は様々なところで耳にするのではないでしょうか?

貨幣資本と社会関係資本

貨幣経済が世の中を支配している現在、「すべての行為に価格を付ける」といった行動が進んできました。
私たちの生きている社会では価格のつかない行為というものが非常に少なくなっています。
その中で、私たちは貨幣資本を最大化するために生活を費やしてきました。
結果、生活のほとんどにお金を払うこととなっています。
もちろん貨幣経済が拡大している最中はそれは生活を確実に快適性をもたらしていました。
しかし、経済が縮小している現在、お金では解決できない課題が社会にはあふれています。
その解決策のとして注目されているのが社会関係資本・ソーシャルキャピタルです。
つまりはお金で解決できない部分、または経済が縮小する中でお金が足りない部分をソーシャルキャピタルにより補うという役割を担っているのではないかと考えます。

ストロング・タイとウィーク・タイ

ソーシャルキャピタルの話になると必ず、ストロング・タイ(強い関係性)とウィーク・タイ(ゆるやかな関係性)という話が上がります。
ストロング・タイとは家族や親戚、親友、会社などでの人間関係こと。
ウィーク・タイとはその外側のもっと疎遠な人間関係のことです。
現代は家族などの血縁、地域共同体、会社などストロング・タイと言われていた中間共同体が弱体化しているという話はよく聞くと思います。
ストロング・タイは日本経済がまだ弱かった時期に社会的包摂性を支える大きな役割をになっていました。
しかし、貨幣経済が拡大していく中で、価格の付けにくい中間共同体は衰退していき、貨幣による弱者への支援という形に変わっていったように思います。
現代になり、経済が冷え込む中、貨幣による社会的包摂力が弱まってきたことを受けて中間共同体が崩壊したことが社会的に大きな打撃となっています。
古き良き時代といって中間共同体を懐かしむ声が聞こえるのもそのためです。
だからといってストロング・タイをもう一度取り戻せるかというとそれは難しい話になってくると思います。
そのような中で、社会的包摂の役割を担うと期待されているのが、インターネットの登場とソーシャルネットワークの発達により力を持ち始めたウィーク・タイです。

ネットが強化したウィーク・タイ

twitterやFacebookをはじめとしたソーシャルネットワークの発達のおかげで、これまではフロー型になりがちであったウィーク・タイが、ネット上にストックできるようになってきました。
ゆるやかな関係であった人たちとのネットワークが維持されるようになった結果、新しい人脈形成の形が起こっているように感じます。
一度しか会ったことない人と、Facebookでつながっていたことで仕事になったといったことを私も経験しています。
これまで親密な人間関係の中でしか頼めなかったことも、ネット上で不特定多数に助けてもらうことも可能になりました。
これは、確率の問題だと私は考えているのですが、何か頼み事をする時に引き受けてくれる確率は当然ストロング・タイの方が高いわけです。
ネットが普及する前までは、頼むという行為自体に時間的制約があるため、当然確率の高いストロング・タイに頼むのが合理的だったわけです。
しかし、ネットワーク上で一度に多数の人間関係に依頼をすることが可能になった結果、ウィーク・タイの中から助けて貰えることが出てきたということです。
その結果、濃い人間関係で恩義を感じるよりも、後腐れの少ないゆるい関係性の人間に依頼を頼む方を選択することができるようになりました。
かつ、ストロング・タイが崩壊している現代社会では、このようなウィーク・タイとのネットワークが社会的包摂を担う役割を持ってきたと感じています。

ウィーク・タイの維持・拡大に必要なこと

このようにウィーク・タイが自身の生活をより豊かにしてくれる可能性を広げてきています。
これまでもストロング・タイよりもウィーク・タイとの関係性の方が、革新を得やすいと言う話はされてきましたが、ますますウィーク・タイの重要性が増しているように思います。
つまりは、ウィーク・タイを維持・拡大することがソーシャルキャピタルを形成することと言えそうです。
いかに緩やかな人間関係を拡大していくのか、維持していくのか、こういった議論が今後ますます活発に行われるでしょう。
ウィーク・タイの拡大については、きっと皆が今後拡大させたいと望んでいるため、ソーシャルメディアを活用していれば自然と広がると思います。
重要なのはウィーク・タイが自分を助けてくれるような状態を維持することです。
それは、これまでの人間関係と変わらず、基本的には「価値」を提供し続けることで、私が役に立つ人間であることをアピールし続けることだと思います。
Facebookに自分が食べた物の写真だけ上げている人と、ちょっと役立つ情報やノウハウを上げてくれる人と、どちらが助けたいですか?という話です。
合わせて重要なのは「評判」です。
「この人はこういうことが出来る人だ」、「この人はこんなことをしてくれた」、「この人とこんなことを成し遂げた」といった話題がソーシャルネットワーク上で流通することでウィーク・タイの中でも信頼が生まれるのです。
「価値」を提供し続けること、「評判」になることで自身の形成しているウィーク・タイがより良質になるのです。

ソーシャルキャピタルを形成し自身を守る

お金の重要性というものが薄れるということは考えられませんが、これだけ経済成長の展望が暗い中で、お金で全てを解決するということは難しくなってきていると思います。
そのような中、自身を救うための資本としてソーシャルキャピタルを形成することは非常に重要なことだと感じています。
有名になったり何かを成し遂げたりで一気に注目を集めソーシャルキャピタルを形成することはできますが、誰もができることではありません。
であれば良質なウィーク・タイを維持・拡大していくことに注力することこそが一般人である我々のできる最良の一手であると思います。
私がブログやtwitter、facebookをやっているのもそういった理由からです。
コネと言うとイメージがあまりよくないですが、ウィーク・タイというコネクションを増やしていくことこそがソーシャルキャピタルを蓄積することとなり、自身の生活を守る武器になるのではないかと思います。

是非、ソーシャルキャピタル形成のための手法等を皆さんで考えていきましょう!

からさわ