牛に引かれて善光寺

長野市の誇る無宗派の単立寺院「善光寺」。

おすすめは「お戒壇巡り」。
お戒壇巡りは、秘仏の御本尊様の下を巡り、御本尊様の真下に懸かる「極楽のお錠前」に触れる「行」です。

お錠前に触れると、極楽往生のお約束をいただくそうです。

このお戒壇の中は、一寸先も見えない暗闇。
目の前にかざした自分の手さえも見えない暗闇の中、手探りで歩き、お錠前を探すのです。

その暗闇はどこか浮世離れた世界とつながっているのでは?と思うほど。

ぜひお試しあれ。

唐澤頼充

寺泊港まつり海上大花火大会(8/7)

寺泊の海上大花火大会に初参加。

砂浜で観る花火。
人も少なく、1時間前くらいについたが、かなり前の席が取れた。

近くで見る花火は、迫力満点。

大きな花火大会を遠くで見るよりも、小さな花火大会でも近くで見るほうが好きかもしれない。

寺泊花火ではフェニックスも上がる。
おすすめ。

唐澤 頼充

ガタケット129

新潟のオタクたちの祭典。
フランス人を連れて初参戦。
次こそはコスプレイヤーさんに声かけて写真を撮らせてもらうぞ・・・

「畑が大きくなければいけない理由」 おおかみこどもの雨と雪に学ぶ

先日、今更ながら「おおかみこどもの雨と雪」を観ました。
噂通りのいい作品ですね!素直に感動しました。

花が人間出来すぎているとか、解釈の幅が狭いとか、そういう批判はありますが、個人的にはエンターテイメントとしての完成度に高評価です。

さて、その中でも印象に残ったのが、

「畑が大きくなければいけない理由がわかりました」

という花のセリフとそのエピソードでした。

おおかみ男の子供を育てる花は、人目を避け田舎暮らしを始めます。
貯金を切り崩して生活していた花。
食費を賄うため、畑での野菜作りに挑みますが、都会育ちの花はうまく育てることができません。

そんな中、韮崎のおじいちゃんがじゃがいも作りをおしえてくれます。

韮崎のおじいちゃんにじゃがいも作りを教わる花は、「家族が食べる分にはこれで充分です」と畑ひと区画でいいと言います。

しかし、韮崎のおじいちゃんは有無を言わさず畑を広げるよう強制。
花も渋々その指示に従いました。

その後物語は進み、じゃがいもの収穫を終えた花。
大きな畑で作ったため、たくさん採れたじゃがいもを地域の人たちに配り歩きます。

そして、じゃがいものお返しにと、大量の大根やお米をもらう。

花は韮崎のおじいちゃんにお礼とともに
「畑が大きくなければいけない理由がわかりました」
と、伝えるというエピソードです。

畑が大きかったからじゃがいもを地域の人に配ることができ、代わりにたくさんのものをもらえたという教訓になっています。

これを見た私は、「自分が食べていける分だけは稼いでいる」という自分のスタンスを痛く反省したのです。

私だけでなく、最近は「自分たちの分」だけを確保すればOKという風潮があるように思います。

それは、社会が余裕がなくなってきたことの裏返しでもあるのですが・・・。

とは言え「社会を豊かにする」ということができなければ他人を助けることはもちろん、個人の生活を豊かにすることも難しくなってしまうと思います。

社会の豊かさとは曖昧なものではあるのですが、

「ひとりひとりがちょっと余計にがんばる」

という姿勢が大切なんだなと、このエピソードを通じて感じたのでした。

これ以外のもほっこりエピソードや考えさせるシーンが多数の「おおかみこどもの雨と雪」お勧めです。

さらに言えば、今の時代でがんばる=お金を稼ぐということに繋げがちです。
もちろん皆がたくさん稼いで、税金や寄付で所得の再分配をはかっていくというのは資本主義の理想でもあります。

ただし、そのシステムが現在うまく回らなくなっていきていると多くの人が感じているのではないでしょうか。
お金を多く稼いで、それを再分配していく仕組みが社会でうまく回らなくなってきた今、私たちはお金以外の何かを作り出していく必要があるのではないかと思います。

それが何なのかは・・・なかなか見えてきませんねぇ。
みんなが少しずついろいろと試している段階が今なのかもしれません。
社会がどうすれば豊かになっていくか、社会資本がどう蓄積されているか、私もよく考えて探求していきたいと思います。

ライター 唐澤頼充

地獄谷野猿公苑

長野県の地獄谷野猿公苑。
猿の住みかに私たち人間がお邪魔させてもらっているような空間。

リラックスしている猿達と、興奮してカメラを向ける人間たち。

唐澤頼充

子供たちの宝石箱

夏祭りの夜。
屋台の電球と、子供の目がキラキラ。
小さな頃のお祭りの出店は心躍る“宝石箱”だった。

唐澤 頼充

【仕事】「こめかんWEBサイト」農家取材・ライティング

2013年6月

さまざまなお米をちょっとづつ、楽しめる商品「こめかん」。

WEBサイトのコンテンツとして掲載する、農家さんへの取材記事を担当させていただきました。
同じコシヒカリでも、土地や気候、水質で食味が変わってきます。
「米」という字を分解すると「八十八」となります。
この文字は、稲作の工程が八十八手間もかかるよと解釈するのに使われています。
八十八手間の中には、それぞれの農家さんの独自の工夫がたくさん詰まっています。
自然環境だけでなく、そのひとつひとつの手間の積み重ね方で、
お米ひと粒ひと粒の味の違いにつながってくるんですね。
こめかんシリーズでぜひお気に入りのお米を見つけてください。
こめかんWEBサイト:http://komecan.jp/index.html

ライター 唐澤頼充

都市コミュニティ(新潟古町のメイドバーの事例)

「田舎に比べ都会は人のつながりがない」と言われる。

都会には人がたくさんいるのにコミュニティがないと感じる人が多く、その不満が田舎暮らしのあこがれの一つになっていると思う。

しかし、高校生までをド田舎で過ごし、大学生から日本海側の県庁所在地の都市(?)で過ごした僕からすると、都市の方が人とつながれる可能性が高いと感じる。

もちろん人とつながれる可能性が高いからこそ、仕事が生まれ、人が集まり、東京一極集中というものが起こっているのだが・・・。
仕事だけでなく、ゆるいつながりのコミュニティが都市にはたくさん隠れている。

ご存知の方も多いかもしれないが、私は漫画・アニメが好きである。
一般人よりは多少詳しい程度で、オタクを名乗るのは心苦しいが、深夜アニメなども愛好している。

そんな僕の周りには、そんなにオタクっぽい友達がいない。
「くそっ新潟はオタクの土地ではなかったのか!?」
「新潟人なら初代ガンダムのTV版くらい全部見ろよ!」
と悪態を付きたくなってしまうほどだ。

そんな僕が癒しの場を見つけた。
それは、新潟市中央区古町通り8番町にある「新潟メイドバー SLIME BE」だ。
http://slimebe.blog54.fc2.com/

バーなので営業時間は基本的に夜20時から。
そのため、メイド喫茶とはちょっと違う。
キャバクラとも違って、メイドさんは飲まないし、席につかない。

狭い店内。
カウンターとボックス席3つくらいの店内に、メイドさんが2~4名。
アニメグッズやポスターが所狭しと並んでいる。

もちろんかわいいメイドさん目当て行くわけだが、この店の楽しさは何よりも「トーク」だ。
メイドさんとの「トーク」だけではない。
バーだからカウンターに同席したお客さんどうしでもしゃべるのだ。

きっかけの言葉はこう。
「今期何見てますか?」
深夜アニメはドラマと同じように3ヶ月を1クールとして、年4回新作アニメが始まるタイミングがある。
とても全てのアニメは追えないくらいたくさんのアニメが毎クール放送されるのだ。

「メイドバーに来る=漫画・アニメ好き」
ということで、いきなりそんな話が始まるのだ。
客同士の会話にメイドさんが乗ってきて、上手に話題を広げてくれる。

ここでは自分の興味のない話題に無理やり愛想笑いをする必要もない。
好きなものをきっかけに話ができる。
スライムビーは漫画・アニメ好きにはなんとも楽しい空気なのだ。

そして、ここで知り合った人同士で、個人的に遊びに行ったり、連絡先を交換したり、まさにコミュニティの生まれる場となっているのだ。

最近3ヶ月くらい行けていないのでそろそろ遊びに行きたい。
ちなみにスライムビーという珍しい名前の意味をメイドさんに聞いたら誰ひとり知らなかった。
メイド長ですら知らなかった。
どうなってんだよ。
そしてもっとちゃんとシフト表を更新しろ!笑

さて、話を人とのつながりに戻そう。
この特定のものが好きな人同士のつながりは、田舎よりも都会の方が起こりやすい。
なぜなら、田舎でメイドバーのような強い嗜好性をもつ産業は成立しないからだ。

趣味嗜好の多様性は沢山の人がいる都市でこそ起こりやす。
漫画・アニメだけではない。
カメラだって、韓国ドラマだって、スポーツだって、クラブミュージックだって人間が多い方が特定の嗜好を好む人たちの数が集まりやすいのだ。

高校までの学生時代を思い出して欲しい。
クラスという何の意図もない集団に投げ込まれ、付き合いで自分の好きでもない話題を話したり、行動を共にした経験はないだろうか?
部活仲間の方がクラスメイトよりも絆を深く感じるのは、趣味嗜好が近い人間同士だからだと思う。

大人になった私たちも、なんの共通点もない人たちとのつながりよりも、趣味嗜好の合う人どうしのつながりの方が居心地がいいはずだ。

血縁や地縁といったコミュニティはどこか息ぐるしい。
一方、居心地のいい空間は、きっと田舎より都市の方がみつかりやすいはずである。

ライター 唐澤頼充